文化が混ざり合う街、マラッカ。

海のシルクロードとも呼ばれたマラッカ海峡の要所、マラッカ(Melaka)。ポルトガル統治時代にはイエズス会のフランシスコ・ザビエルが東洋へのキリスト教の拠点にして、後にオランダ領となる。さらに19世紀に入るとイギリス領の海峡植民地となり、太平洋戦争時代には旧日本軍が占領した。そして終戦後にまたイギリス領になったが、独立の機運が高まり、1957年にようやく独立を果たした。という、歴史が忙しい街だ。

クアラルンプールのバスターミナル(TBS)からマラッカ(Melaka Sentral)は高速バスで約2時間。4列シートのバスで12リンギット(約360円)だった。バスターミナルは中心部から少し離れていて、Grabで10〜15分、時間によって10〜15リンギットほど。この日は7リンギットで乗れた。

街の中心は赤い壁の建物が特徴のオランダ広場。

広場にはトライショーというド派手な3輪自転車が集結している。キティちゃんやポケモンなどのキャラクターで飾り付けして、爆音のBGMを流しながら走る。料金は1000円前後で、歩くには遠いところに行くのに使ってもいいが、かなり恥ずかしい。

中心部には川が流れており、その両岸に飲食店が並ぶ。左岸はレストラン、右岸はバーが多いような印象。海が近いからか、気温のわりに涼しくて、川を眺めながら一杯飲むのが気持ちよさそう。

中心部の西側は中華街になっていて、ジョンカーストリートという通りには飲食店や土産物屋が並ぶ。金曜日のこの日はナイトマーケットが開かれているようで、800m近くにわたって屋台がずらりと並んでいた。

夕食は屋台で食べてもいいのだけど、今回はラクサを食べたくて、ニョニャ料理の店に入ることにした。ニョニャ料理は、15世紀ごろに中国から移り住んできた男性と、現地の女性が結婚したことで生まれた料理で、中華料理をベースに、東南アジア特有の香辛料やココナッツを使ったものが多い。

今回注文したラクサは、カレーラーメンといえばわかりやすいかもしれない。ココナッツミルクが入ったまろやかなカレー。麺は中華麺と米粉の素麺のようなものから選べて、ミックスもできる。辛さを控えめにしてもらったら、ピリ辛でちょうどよかった。ラクサは10リンギット、ビールは15.5リンギット。ビールのほうが高い。

日が暮れた頃にもう一度オランダ広場へ行ってみると、トライショーに電飾がついていて、ヤバさがパワーアップしていた。暴◯族のような雰囲気ではあるが、近くで見るとキティちゃんがかわいいし、漕ぎ手もやさしい。タイでありがちなしつこい客引きもないので、とても平和的。

マラッカは、街全体がテーマパークのようになっていた。

旅のMEMO

クアラルンプールからバスで約2時間。会社やバスのランクにより10リンギット〜。
シンガポール中心部からはバスで約4時間。40リンギット前後。