アビラ旧市街と城壁

首都マドリードから西へ1時間半のところにアビラという街があります。旧市街が10メートルを超える高さの市壁で囲まれていて、その保存状態も見事です。全長2.5キロメートルの壁はレコンキスタでイスラム勢力から土地を奪還した後、反撃に備えて建設されたもの。見張り兵がいなくてもこの威圧感。当時の防衛体制を想像すると、近づこうにも近づけないことでしょう。

アビラへはマドリードやサラマンカ、セゴビアからバスで気軽に行くことができます。サラマンカからはアバンサ社のバス(Avanza Bus)で片道1時間半、8ユーロほどです。サラマンカを朝の6時15分に出発して、アビラには7時45分に着く…はずでした。この日の日の出は8時30分頃。バス停から撮影を予定していた場所までは歩いて20分ほどだったので、ギリギリ朝のマジックアワーを撮影できました。

市街地の西側、川を渡ったところにビューポイントがあるとのことで、そこへ向かうと、美しい朝焼けが見られました。

アビラの街

アビラの街は標高1000メートルのところにあって、周囲は山に囲まれています。スペインというと雪のイメージはありませんが、ここは冬になると薄っすらとではあるけど雪化粧をするそう。

坂の多い街ですが、旧市街は小さく歩いて散策できます。街並みもきれいで、平和な雰囲気。

アビラの城壁

防衛のため兵士が行き来していた城壁の上ですが、現在は遊歩道として整備されていて、北側の城壁を東から西まで、南側の一部を歩くことができます。

城壁の上は広くはありませんが、狭すぎるということもなくて歩きやすいです。ただ、日陰はほとんどないので、もし真夏の炎天下で歩くとなると体力的には辛いかもしれません。

展望広場

街の西、川を渡ったところに展望広場があります。アビラの街は東西に広がっていて、東から西にかけて標高が下がります。ということで、標高は高くないものの旧市街を見渡すことができます。

アビラの夜

夜になると、城壁はライトアップされます。いいのか悪いのか、この日は雲がほとんどなくて、空のテクスチャもおもしろくありませんでした。曇りの日に雪化粧した城壁を撮ればおもしろい作品が撮れそうです。

アビラという街、自分の中ではかなりお気に入りです。日本ではあまり知られていない街だとは思いますが、アクセスがよくて、滞在時間もそれほど多くは必要ないので、セゴビアとセットでマドリードからの日帰り旅行にもよさそうです。

旅のMEMO

【アクセス】マドリードやセゴビアから直通バスがあり、1時間半ほど。マドリードからは鉄道もあり。