はじめてのバックパッカー、
バンコクの朝。

経済成長著しい東南アジア諸国。タイもそのひとつで、バンコクの中心部は東京にも負けないほどの大都会。クラクションが鳴り響き、渋滞があちらこちらで発生するこの街も、早朝はゆとりがあります。すこし中心部から離れたウォンウェンヤイ駅から、高層ビルの立ち並ぶエリアを狙いました。きっと10年もしないうちに同じアングルでも空はもっと狭くなっているでしょうね。

18歳、バックパッカーはじめての旅は、タイへ。なぜタイにしたかというと、航空券が安かったから。そして、なんとなくバックパッカー=タイというイメージがあったから。そんな適当な理由で気づいた頃には関西空港に立っていました。

この旅でお世話になったのは、安さがウリの中国東方航空。上海の浦東国際空港を経由してバンコクのスワンナプーム国際空港へ向かいます。上海までの機材はB738。3列・3列でシートピッチも狭めですが、上海までは2時間ほどなので我慢…。

2時間のフライトでしたが、機内食がでてきました。美味しくないという噂に怯えていましたが、思ったより悪くもありませんでした。

あっという間に上海に到着。空港の支援車両がボロボロで大丈夫か…と思っていましたが、ターミナルはとってもきれい。ここで乗り継ぎ時間が3時間あるの退屈なのですが、何か買おうにも通貨は「元」なので何も買えず。

待つこと3時間。外が完全に真っ暗になった頃に搭乗。

ここでも軽食のサービスがありました。しかもトレーいっぱいにお菓子がどっさり。とりあえず一口…まずい。きっとたまたまこれが美味しくなかったんだろうなーと思ってほかのを一口。やっぱりまずい。なんだろう、体験したことのないような科学的な味がしました。

バンコクに着くのは早朝。新しい空港なのでかなりきれいです。

さて、空港から市内へ行く方法はタクシー、バス、鉄道がありますが到着が深夜で鉄道が動いていなかったので路線バスを使うことに。路線バスのターミナルは離れたところにあるので空港内循環バスで移動します。

朝4時のバスターミナルに到着。着いたはいいものの、どのバスに乗ればいいか分からない。路線図がないかと探してみるも見当たらなかったので乗務員待機室のようなところへ突撃。ところが英語を喋れる人はいなかったので、とりあえず地図を見せてホステルがある場所を指さしてジェスチャーで会話。

「ここに行きたいんだけど、どれに乗ればいいの?」
「それなら俺のバスだよ!乗って!」

ということであっさり解決。しばらくしてバスは発車。タイのバスには料金徴収のおばちゃんが乗っていて、そのおばちゃんに料金を支払ます。いくらか忘れましたが、かなり安かったはず。

低音が響くヒップホップをBGMにした路線バスは、順調に目的地へ向かって進んでいた…はずでした。

運転手「はい、着いたよ!」

僕「え、ここでいいの?」
念のため地図を見せて確認。

運転手「そうそう、ここだよ!」
ドヤ顔で言ってくるので、降りました。

バスは去って行き、あたりを見渡しました。何か嫌な予感がしました。だって、地図に高速道路なんて書いてないのに、頭上にジャングルのような道路網があるのですから。そう、迷子です。あの自信満々な運転手はいったいなんだったのだろうか…。

しばらく放浪するも、現在地すら分からないので諦めて通りすがりのトゥクトゥクを捕まえてホステルへ向かうことに。ところが、疲れていたこともあって事前に料金交渉するのを忘れていました。15分ほど走って運転手が「着いたよ!600バーツね!」と。やられた‥。タクシーを使ったほうが安いです。乗ってしまったものは仕方ないので、なんとか値段交渉をして500バーツ(約1500円)にしてもらいました。

でも早朝のガラガラの道路を風を切りながら暴走するトゥクトゥクはかなり面白かったので、アトラクションだったと思うことにしておきます。乗る前に必ず料金交渉をしましょう。

さて、無事にホステルに着いて荷物を置かせてもらいました。荷物を置いて身軽になったところで大通りを散策。朝の5時半ですが、露店の準備を始めていました。

しだいに夜も明け、最初の目的地「マハーチャイ」という街へ行くために高架鉄道のウォン・ウェン・ヤイ駅へ向かいました。続く。

旅のMEMO

トゥクトゥクやタクシーは乗る前に値段の交渉を!